「クローン病を自分達で請求をするのは大変そう。専門家に依頼したい」とのご相談。事後重症請求で無事に障害基礎年金 2 級を受給できたケース【No.114】
相談者:男性 20代/無職
傷病名:クローン病
決定した年金種類と等級:障害基礎年金 2 級
年金決定額:約78万
有期認定:2年
相談時の相談者様の状況
お父様から、息子さんのご相談でした。他のご家族が障害年金を受給しており、その際はご自身方で請求手続きをされましたが、大変な苦労をされたとの事でした。色々な情報を集めた結果、息子さんの病気での受給は難しいと感じ、ご家族の手続きをした時よりも大変な思いをするだろうと思われ、専門家に依頼したいと弊所にお問い合わせをくださいました。ご本人の来訪は困難とのことで、お父様のみのご来訪となりました。
相談から請求までのサポート
お電話でお聞きした初診の背景には若干疑問点がありましたが、病歴を示す、これまでの診断書
類や紹介状などを持参いただき、無事に状況把握が出来ました。食事制限があり、口に出来るの
は、主に経腸成分栄養剤でした。体重や体力著減の為、自室で横になったりなどして安静に過ご
さざるを得ず、就労不可の状態が続いていました。クローン病の特徴を慎重に確認し、主な病状に加え、重症化しやすい症状や、どこがどうなれば重症と認識されるのか等を丁寧に調べた上で、ご本人の病状を確認。お父様の見立て通りの病状で診断書を作成いただければ、受給の可能性があると見込みました。自覚症状などを細かくお聞取りし、診断書依頼文書を作成。結果、病状や日常生活状況に合致した診断書をご作成いただき、自信を持って請求手続きに進みました。
結果
約 3 ヵ月後、障害基礎年金 2 級の年金証書が届いたとのご連絡を頂きました。
「クローン病での受給はかなり難しいと思っていました。息子も、少し安心したようです。本当にありがとうございました」。ご相談者様は、寛解と増悪を繰り返され、請求時は増悪傾向にありました。ここで重要だと考えるのは、請求のタイミングです。請求には診断書が必要ですが、寛解状態の時の診断書は、当然内容も軽度にならざるを得ず、受給の可能性が低くなります。増悪し、日常生活に大きな支障が出たり、就労が出来なくなったというような場合に請求をお考えになった方が、より受給の可能性は高まります。(もちろん、寛解の時に請求することを否定するものではありません)。
一言でクローン病と言っても、その病名をもって受給できるとは限らず、様々な基準があります。
ぜひ、専門家へのご相談をご検討ください。
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この記事の最終更新日 2022年12月2日 執筆者: 社会保険労務士 堤信也