躁うつ病により事後重症で障害基礎年金2級を受給できたケース【No.30】
相談者:女性(40代)/無職
傷病名:躁うつ病
決定した年金種類と等級:障害厚生年金2級
支給月から更新月までの総支給額:約156万 有期認定2年
相談時の状況
相談者は、15年ほど前から激しい不眠や頭痛、抑うつ状態、食欲不振の症状を訴え数多くの病院をドクターショッピングのような状態で転々とされてこられた方でした。
しかもその通院状況も1回のみの受診で終わっているところもあり、相談者自身も記憶があまりないという状況。
相談頂いた時期は躁うつ病で入院されており、この方も以前の私の支援者からのご紹介という形でご相談を受けることとなりました。
依頼から請求までのサポート
入院中ということもあり病院内のロビーで面談をし、これまでの病歴等をヒアリングしたところ、まずは初診医の特定が大変である点、それに加え国民年金保険料の納付状況がよくなく当初の印象ではさすがに難しいかと思ったのを覚えています。
しかし、ここからが専門家の腕の見せ所です。まずは、一緒にこれまでの病歴を丹念に聞き取りながら時系列にまとめていく作業を始め、少しずつ全容が見えてきました。
相談者がご自分で進められる場合、この段階で挫けられることが多々ありますが、何とか二人三脚でまとめていき、初診医特定ができました。
すると、何とか納付状況もクリアしていたことが判明したため、初診証明の傷病名を不眠症(うつ病の可能性もあったとの付記も頂いた)として、躁うつ病による事後重症請求を行いました。
結果
無事に障害基礎年金2級を受給することが決定しました。
相談者からは、「病歴も自分では思い出せず、保険料を納めていない時期も相当あったので最初は正直無理だと思っていた。でも堤さんとやり取りを重ねていくうちにどんどん希望が見えてきた。一人では絶対無理だった。堤さんがやってくれたから年金がもらえるようになってこの先も少しずつだけど頑張ります!」と言って頂きました。
障害年金は終わりのように見えて実はスタート地点だと思います。この先の人生が少しでも好転されることを切に願います。
他の双極性感情障害(躁うつ病)の事例はこちらをご覧ください。
この記事の最終更新日 2022年12月2日 執筆者: 社会保険労務士 堤信也