反応性うつ病と軽度知的障害により、1年8か月遡及で障害基礎年金2級を受給できたケース【No.34】

相談者:女性(20代)/無職

傷病名:反応性うつ病、軽度知的障害

決定した年金種類と等級:障害基礎年金2級 初回振込額:約130万 有期認定5年

・相談時の相談者様の状況

  相談者のご両親からのお話しでは、相談者は先天性のディジョージ症候群という免疫不全疾患により心臓に持病を抱え、大変辛い生活をこれまで送ってこられたとの事でした。

 20歳時に障害年金の相談を市役所で受けられていましたが、心疾患での障害年金は難しいという話で請求手続きが難航されたまま1年ほどが経過し、自力での請求は難しいと考え、当事務所でご相談を受けサポートすることとなりました。

 ・相談から請求までのサポート

 20歳前の傷病による障害年金は国民年金なので2級からしかなく、お話を聞いた段階でも心疾患での障害年金受給は状態的にやや厳しいという印象でした。

 ただしお話を聞いていくうちにポロっとご両親から出た言葉が「知的障害」という言葉でした。よくよく聞いてみると現在の日常生活に大きな支障を来している主要因は知的障害と考えられたため、方針転向し精神疾患での障害年金を受給できるようにサポートを行うこととしました。

 そして出来上がった診断書を見てさらに驚いたのが知的障害に加え、反応性うつ病という診断がついていたことです。相談者の日常生活をきちんと伝えた結果、主治医のご協力もあり詳細な診断書を作成頂き、請求を行うことが出来ました。

 ・結果

 無事に遡及で障害基礎年金2級の権利を勝ち取ることができました。
 私たちは相談者のお話に耳を傾け、いかなる見落としもしないよう細心の注意を払ってサポートを行っています。今回の件でもそもそもは心疾患での障害年金を考えておられた状況ですが、丁寧な聞取りの結果、精神疾患の方が可能性が高いと見極めができたことが最大の要因です。
 
 つまり、相談者からの依頼による固定観念に縛られていたら今回のような状況は生まれませんし、常に何かしらの可能性を模索する姿勢により障害年金受給の道が開けたと考えます。このように、我々専門家へのご相談で当事者が思いもかけない形での障害年金受給も可能です。悩まれていたらお早目にご相談ください。

 

他のうつ病の事例はこちらをご覧ください。

 


この記事の最終更新日 2022年12月2日 執筆者: 社会保険労務士 堤信也

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